足跡 夢を見る。 それはきっと、私のものではなくて。 誰かの記憶。 剣の大地。 独りきり。 立っている…。 「アー…チャー…」 なんで、彼の夢なんて。 腕を目に押し当てる。 袖が少し濡れた。 あれがアーチャーの本当の姿なのだろうか。 「馬鹿だ…」 そう、馬鹿だ。 あいつがこれからやろうとしてることだって馬鹿だ。 でも。 「私はあんたを止められるの…?」 この感情だけで、止められるとは到底思えない。 きっとアーチャーは今の私の気持よりずっと苦しいんだから。 夢を見た。 それは、あなたの記憶。 あなたの、あしあと。