気になる視線



「…何か用ですか、先生？」

「いや…なんつーかなぁ…」



珍しく人のことをじろじろと。
一体何を考えてるんだろう。



「やっぱアレだな」

「はい？」

「色気が足りねぇ」



………。



「何を言い出すかと思えばそんなことですか！」

「そんなことじゃねぇだろ、オレ様的には大事な部分であってだなぁ」

「もう、最低です！」



そんなこと。
言われなくたって自覚してるのに。



「機嫌直せよ、」

「直しませんし、直りません」

「夕飯作ってやるから」

「そ…それじゃ釣られないですよっ」



不覚にもちょっと決心が鈍る。



「デザートもつけてやろう」

「ゆ…許しません」

「ま、色気なんざ気にすることじゃねぇ。オレ様がたっぷりつけてやるからな」