それは災いのもと?
「、まだ起きていますか?」
「ベナウィ?こんな時間にどうしたの」
「夜更けにすみません」
珍しい。
何か用があるにしても、明日でいいんじゃないか。
気を遣って、訪ねてこなさそうなのに。
………。
ま、まさか…夜這いってヤツ!?
えっ、でもそんなまさか。
「聖上から言付けが」
「えっ?ああ、なんだ」
「残念そうですね」
「いやーてっきり夜這いかなぁって」
あ、思わず口に出た。
「…なーんちゃって」
「夜這い、ですか」
ふっと微笑みながら、ベナウィが部屋に入ってくる。
「………」
「どうしました?」
「それはこっちの台詞なんだけど」
「夜這いというのも面白いですね」
「いや全然」
「私は期待には応える人間なんです」