おずおずと絡ませた指 また一つ、戦が終わった。 「………はぁ」 立ち尽くす。 それに意味はない。 ただ、やり切れなくて。 「また残っているんですか、貴方は」 「………」 「戻りましょう」 「目に、焼き付けないと」 涙は流れない。 もう枯れてしまったんじゃないかと思う。 「戻りましょう、」 差し出される手。 おずおずと、指を絡ませた。