What is the reason? 「…言って、くれるじゃない?」 「文句でもあるようだな」 「ある!ていうか、文句しかないし!」 なぜにこうもオレサマなのか。 「よく三蔵サマ相手に向かって行けるよなぁ」 「向かうでしょ。唯我独尊ムカつかない?」 「ムカついても三蔵には勝てねぇよ」 「そうかなあ」 「勝てるのは八戒くらいだな」 「あはははは」 否定しないんだ。 確かに真実だけど。 「三蔵はキレたらハリセンだけじゃ済まないもんな」 「そうそう、銃出して撃ってくるんだもんなー」 あ、そういえば。 「私、三蔵に銃向けられたことないんだ」 ハリセンで殴られたことはあるにしても。 「…貴重?」 「いや、フツー銃なんて向けねぇから」 「そうですね、人は普通イライラしても銃なんて出しませんよ」 「だよねー」 「てめぇら、随分楽しそうだな」 「あ、三蔵も一緒にしゃべる?銃刀法違反について」 にっこりとお誘い。 この世界じゃそんなもんないけど。 「しゃべらねぇよっ!」 「ぎゃああっ!何で俺らに銃口向けんだよ!!」 「うるせぇっ!」 「三蔵!撃つな!!」 「あーあ。全く…」 「まあいつものことですね。あ、コーヒー飲みます?」 私と八戒は離れて傍観。 いつものことだ。 「飲むー。あ、八戒も銃向けられないよねぇ」 「僕だってやられてますよ?」 「嘘だあ」 「あなただけですよ」 はい? 「うそ、だあ」 「余計なこと言ってんじゃねぇっ!」 「おや、聞こえてました?」 八戒がニコニコしながら両手を上げる。 ホントだ。 八戒にも銃口が向けられた。 「三蔵?」 「何だ」 「私は?」 なんで? 「お前には、殺したくなったらやってやるよ」 「………はあ」 まだ許容範囲ってこと? 「三蔵サマー…伝わってないない」 「告白はもっとストレートにいかないと」 「今の告白だったのか?」 えっ………。 「…だからうるっせぇんだよ!殺す!!」 「買い出し行ってきますねー」 「俺も!」 「どっかに可愛い子いないかなー」 次々に出て行って、二人きり。 「三蔵、さっきの…」 ああ。 その赤い顔が、イエスだ。