白昼夢でもいいから 立場ってそんなに大事? 多分、私が藤宮の娘である限り…大事。 薬品の匂いがする部屋。 真白なベッドが少し軋む。 「これって、夢かなぁ」 「夢でいいの?」 夢じゃないとダメでしょう? 「そう。君は夢を見ているだけです」 「嘘つき」 「嘘じゃないよ。だから…僕に抱かれてもそれは夢」 夢じゃ嫌だ。 「そっか…」 これが夢でも現実でもいい。 体が感覚を、気持ちを覚えていさえいれば。