反転世界



今の時代、気付けば世界が反転しているものらしい。



「せ、せん…せい?」

「どうした、?」



どうしたもこうしたもない。



「何でこんな構図になってるのかなって…」

「可哀想だなぁ、



先生はニコニコと私を哀れむ。



「はい?」

「そんなこともわからねぇのがだよ」



全てあなたのせいだと思うわけですが。



「とりあえず謝るから退いてください」



何が悪いのかわかんないけど。
先生が悪いとしか思えないんだけど。



「オレ様は謝って欲しいんじゃねぇよ」

「じゃあどうして欲しいんですか」



その言葉を聞いて、ニヤリと先生が笑う。
そして耳元に近付いて。



「お前が欲しい」



低く囁いた。